理論言語学講座の申し込み締め切り7日(木曜日)が迫ってきました。
わたくしが担当する「言語学入門」についてはすでに詳細をご紹介したので、今回は「生成文法Ⅰ(入門)」と「社会言語学」について紹介します。
今年度の「生成文法Ⅰ」の担当者は池内正幸さんです。池内さんは長年にわたって生成文法の第一線で研究を続けているかたで、最近は言語の起源と進化についての研究にも積極的に関わっています。
『ひとのことばの起源と進化』 (開拓社、2010年)
『生成言語研究の現在』 (編著、ひつじ書房、2013年)
生成文法を学ぶにはきちんとした入門期の学習が大切で、独学はなかなかむずかしいところがあります。「生成文法Ⅰ」では、池内さんがわかりやすく、丁寧に、生成文法に関わる諸概念や方法を解説してくれます。生成文法について学びたいが、どこから、どう始めてよいかわからないというかたはぜひこの機会を活用してください。
「社会言語学」は嶋田珠巳さんの担当です。嶋田さんは京大で博士号を取得し、東大でのポスドク期間を経て、山形大学で准教授として研究・教育を行ってきたかたです。昨年度から、わたくしの所属する明海大学に来ていただきました。専門はアイルランド英語です。アイルランドの土着の言語はアイルランド語ですが、そこに(イギリス)英語が入り込んできました。そこで、二つの言語が接触しました。現在は、アイルランド語、(アイルランド)英語の二つがアイルランドの公用語になっていますが、多くの人たちにとっての日常語はアイルランド英語です。現状に至るまでの過程で、何が起こったのか、アイルランド英語はどのような特徴を持っているか、など、興味深い問題がたくさんあります。
English in Ireland―Beyond Similarities (渓水社、2010年)
今回の「社会言語学」では、前期に社会言語学の入門的講義があり、後期には嶋田さんご自身の研究を含め、より深い考察がなされる予定になっています。World Englishesの問題も社会言語学の研究課題の1つです。その意味でも、英語教師のみなさんにもぜひ聞いていただきたいと思います。
なお、申し込み締め切り後も席に余裕がある限り、受付をしてくれると思いますが、できるだけ、7日(木曜日)前に申し込みを済ませることをお勧めします。
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