前回の投稿から大分間が空いてしまいました。じつは、11月上旬の関西遠征から12月21日の英語教育総合学会でのシンポジウム登壇まで長旅が続き(と言ってもずっと出かけていたわけではないのですが)、こちらに投稿する余裕がありませんでした。大阪、和歌山、名古屋、仙台、上田を訪ね、合間に東京や横浜(自宅)で対面・オンラインのシンポジウムに登壇したりしていました。認知科学あり、言語教育あり、教育実践ありの楽しい長旅でした。
ことしを振り返るとずいぶんいろいろなことをやったなと思いますが、分けても学分会(まなぶんかい)での活動は楽しく、にぎやかであったことに加え、たくさんの学びがありました。江利川春雄さん、加賀田哲也さんの両ベテランとの掛け合いからはもちろんですが、大西里奈さん、上野舞斗さんはじめ、若手・中堅との議論からも新たな視点や議論の仕方を学ぶことができました。一言で言えば、「切磋琢磨」の実践ということになります。組織は気をつけていないと動脈硬化を起こし、若手・中堅を惹きつける魅力に乏しくなり始めます。しっかりとした指導者グループが存在すれば、この時点で悪い流れを止めるべく、きちんとした対応策を講じます。学分会では少なくともいまのところ、ベテランと若手・中堅が力を合わせ、常に新たな試みを模索しています。
数ある今年度の活動から2つほどご紹介します。
8月12日に高槻市立総合市民交流センター(クロスパル高槻)で開催された第9回研究会では、「AI時代だからこそ、人間的な関わり合いを大切にする外国語教育を!」という全体テーマのもと、学分会運営委員の大西里奈(代表)、上野舞斗(事務局長)、惟任泰裕(事務局)、岩橋一樹(幹事)の4人が話題提供をし、そのあと、みんなで意見を出し合い、豊かな成果をあげることができました。
10月12日に高槻市立生涯学習センターで開催された第10回研究会では、校種を超えて先生同士が連携し、情報やアイデアを交換しながら授業デザインを作成するという新たな試みを実施し、大成功を収めました。「協同学習」「ことばへの気づき」「人間理解」をメインテーマにした3つのグループに分かれて授業をつくり、その後に紹介し合う。明日の授業に活かせるヒントがたくさん得られたことはもちろんのこと、もっと本質的な、英語教育・外国語教育・言語教育の意義についてまで思いを馳せることができました。
今後の話もいたしましょう。年が明けて1月26日(日)には高槻市立総合市民交流センター(クロスパル高槻)に『心を育てる英語授業、はじめました---教師たちの挑戦と実践』(近刊、研究社)の筆頭著者である三浦孝静岡大学名誉教授をお招きし、共著者である加賀田哲也さんとともに「人格形成的な英語教育について考える」と題した講演をしていただきます(第11回研究会)。もちろん、学分会のことですから、お説拝聴で終わるというわけではありません。講演のあとは十分な議論の時間を確保してあります。
加えて、滋賀大学教育学部附属中学校の牧野尚史さんによる、「“できた”が実感できる英語授業」と題された研究発表もあります。言うまでもなく、ここでも発表の後に議論の時間があります。
どうです、参加してみませんか。オンライン参加も可能です。くわしくは以下のページをご覧ください。
学分会では研究会だけでなく、春の花見、秋の合宿など、メンバーがインフォーマルな雰囲気の中で交流を深める機会もあります。広く一般に開放された会ですので、興味を抱かれたみなさん、ぜひご参加ください。1月26日の第11回研究会、もちろん、わたくしも現地参加いたします。
「楽しく、にぎやかに」を第一義にした人生ですので、健康にも恵まれ、この2カ月はとても充実したものでした。来年もこの勢いを失わないようにやっていきたいと思います。
みなさん、よいお年をお迎えください。
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